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歯周病治療

根分岐部病変

上下大臼歯は、それぞれ3根と2根の複数の根をもっています。

写真:根分岐部病変

そのため根と根の間の根分岐部において、歯石を除去することは、非常に困難です。歯磨きも不可能です。それは、右上の図のように、分岐部は、ほら穴のような形態で、器具が入っていかないからです。

写真:抜歯になった上顎大臼歯

実際に抜歯になった上顎大臼歯です。
根の先まで、歯石がついています。

イラスト:Matia, J.I.et al : Int.J.PRD 1986文献的にも、根分岐部の歯石は誰が、いかなる方法で取っても、取り残すことが証明されています。
Matia, J.I.et al : Int.J.PRD 1986

取り残しをなくすためには、ダイヤモンドバーにて細菌性の沈着物を除去するしか方法はありません。そのためには、歯肉を剥離して掻爬するしかありません。そして、さらに根分岐部へのさらなるアプローチが必要になってきます。分岐部へのさらなるアプローチ

分岐部へのさらなるアプローチ

1. ファーケーションプラスティー

写真:ファーケーションプラスティー
歯冠-歯肉の移行形態をスムーズにし、 自浄作用・清掃性を高める

2. 歯根分割

分岐部を削って無くしてしまう方法
上下と除去する根の違いでバリエーションはさまざま

写真:歯根分割
バイカスピダイゼーション トライセクション

3. 再生療法

GTRやエムドゲインにて歯周組織を再生させる

写真:再生療法

4. トンネリング

写真:トンネリング歯間ブラシが入るようスペースをあける




どの方法を用いるかは、根の状態、歯自体の状態、前後の歯の状態、かみ合わせの歯の状態、反対側の歯の状態によって変わってきます。つまり、その歯のみではなく、口腔内全体から診断する必要があります。

根分岐部でのSRP(歯石除去)の困難度

表:Egelberg&Claffey 19947mm 以上のポケットの根分岐部は、完全な除去は困難
SRP後の1.5mm以上の アタッチメントロス
Egelberg&Claffey 1994

グラフ:Nordland, P., Garrett, S., Kinger, et al J. Clin.Periodontol., 1987 麻酔下でのSRP後の歯肉からの出血は、臼歯部分岐部で多い
Nordland, P., Garrett, S., Kinger, et al  J. Clin.Periodontol., 1987

根分岐部の歯石除去の困難性は、文献で証明されており、その結果、臼歯部分岐部は手術の可能性が高いことが示唆されます。
しかし、単根だと取り残しが少ないことが示されています。その結果、前歯・小臼歯部では、手術の可能性が低いことが示唆されます。